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夜間授業見学

授業に実習に、学校と仕事の両立に、そして就職活動に―――
学生たちはさまざまな経験を積み重ねながら、夢を実現させるために日本児童教育専門学校で学んでいます。
平たんな道ばかりではなく、何度も壁に当たることもあるけれど、それでもチャレンジをし続ける学生の様子をここで紹介します。

手が震えて、声も震えて、指も震えた。めちゃ緊張した!
児童教育科3年  桜井佳奈さん

真理子先生(故 岩崎真理子前副校長)の読み聞かせは素敵でした。
私たちは「児童文学」の授業で、「読み聞かせ」を学びます。絵本の選び方から、読み方、声の高さ・出し方・大きさ、子どもたちが 絵本をどのように見るかまで、本当にいろいろなことを学び ました。

その授業で読み聞かせの発表会がありました。
当時の私は「人前で物語を読むなんて恥ずかしい、声を変えるのも恥ずかしい、心をこめてなんてイヤ!」――そんな状態でした。
でも授業だから避けては通れません。
私は自宅の鏡の前で一人でぶつぶつ言いながら、絵本の持ち方をチェックしたり、見せ方を工夫したりと、練習を繰り返しました。最後は、母にも見てもらいました(母は楽しんでいたようで、アドバイスはありませんでした)。

そして当日。
とにかくめちゃくちゃ緊張しました。手が震えて、声が震えて、ページをめくる指まで震えました。
何が何だかわからないうちに読み聞かせは終わりました。
すると先生が「話し方がやさしくて心地よいから、その調子で頑張ってください。繰り返しやっていけばよくなりますよ」とほめてくださったのです。
私はとても嬉しくなり、もっと頑張ろう!と、やる気が出たことを今でもよ〜く覚えています。
それからは、たくさん絵本の読み聞かせをしました。朝から晩までクラスメイトとずっと絵本を読みあったり、ボランティアで図書館で子どもたちに読み聞かせをしたり……。ひとつひとつ積み重ねていくうちに、少しずつ上達を実感し始めました。
恥ずかしさを乗り越えたからこそ、出来るようになったのかもしれません。
今でも緊張はあるものの、絵本を読み始めると途端に楽しくなり「もっと聞いて!」なんて思ってしまいます。



春原佐友里さん 100%のテンションでいっても相手もそうだとは限らない!
総合子ども学科2年 小林春香さん

会話のキャッチボールは難しい――こちらが一生懸命話しても、相手が引いてしまうこともあります。そんな時は、面白いことを言って、会話のきっかけをつくることにしています。 

私は、学校のオープンキャンパスで受付や学校見学の案内役をしています。8月のオープンキャンパスの時、あまり盛り上がらないまま校舎案内のプログラムに移りました。 私は「この教室は私がワクワクするお部屋なんです。ここで授業を受けるのがとっても楽しみ」と説明してその教室の扉を開けました。
「わ〜っ、赤ちゃんがいる!」と驚いたそぶりを見せながら、私は赤ちゃん(もちろん人形です)を抱っこしました。すると、今まで一言も口を開かなかった方が「この赤ちゃんは、授業でつかうんですか?」と初めて質問してくださり、私は授業の説明を紹介することができました。それが会話のきっかけになったのです。「はぁ〜よかった」と心の中でほっとした瞬間でした。

「保育内容研究・表現」の授業で、花輪先生に人間が楽しいと思う時は、わくわく、どきどき、はらはらしている時だと教えていただきました。こちらがいくら100%のテンションで接したとしても、相手も同じだとは限らない。だからこそ相手とコミュニケーションを取るために「わくわく! どきどき! はらはら!」を用いて、会話のきっかけにしたいと思っています。
オープンキャンパスのお手伝いは積極的にやりたいです。客観的に学校を見ることにより、学校がもっともっと楽しくなります。学校は授業を受けるだけではなく、さまざまな経験が積める可能性がある場所です。
同じ学科の先輩後輩や、違う学科の学生とも交流ができ、「手芸は今からやった方がいい」や「後期にはこんな授業がある」など、いろいろな情報交換ができます。
「知識や技術は自分の扉を全開にして、受け入れるくらいやらなきゃ!」と自分に言い聞かせながら、今日のオープンキャンパスをもっと楽しくしたいと思います。


和田剛士さん 全く弾けなかったピアノ。自分の上達が実感できるのが嬉しい♪
総合子ども学科2年 和田剛士さん

幼稚園に通っていたとき、ピアノ教室へ姉に連れられて1〜2度行きました。
けれど先生が厳しかったせいで、教室だけでなくピアノに対する良い印象を持たないまま、保育士を目指しました。
この学校に入学したとき、楽譜は読めませんでした。音符がド・レ・ミの順番で並んでいるとかろうじて読めますが、ド・ラ・レなど音符が飛んでいると途端に読めなくなってしまいます。
授業で楽譜の読み方、記号の意味など、基本から学びました。本当にゼロからのスタートでした。

2年生になり、発表会で「子ぎつね」という課題曲を弾くことになりました。もちろん弾き歌いです。初めて楽譜を見たときは、到底弾けっこないと思いました。まずは右手だけで何度も練習し、続いて左手、そして両手で……。
先生やピアノの上手なクラスメイトに教えてもらいながら、少しずつ練習を重ねると、自分でも「少し上達したぞ」と実感するようになりました。ただ、気づかないうちに力んでしまう癖があり、先生に「肩の力を抜いて」とアドバイスもいただきました。

そして、いよいよみんなの前でピアノを披露する日。
途中つっかえてしまったけれど、最後までなんとか歌いながら弾くことができました。

全くできなかったことが、少しずつできるようになる。とても嬉しい瞬間です。自分で上達していると実感できるのも面白い。かつて苦手意識の強かったピアノですが、今では弾くのがとっても楽しみです。


春原佐友里さん 初めての「責任実習」 緊張とあせりで冷や汗が……
保育福祉科3年 春原佐友里さん

8月2日から2週間、保育所実習へ行きました。
開始から8日目、担任に代わって全てのことを実習生が行う「責任実習」の日がやってきました。私は朝9時からお昼寝の時間まで、17人の4歳児をひとりで受け持つことになりました。
遊んでいる子どもたちに声をかけ、教室に集めるところから責任実習は始まります。
「午前の活動」では、この日のメインプログラムになる『おさかなつり製作』をします。この活動のために、私は3年生に進級した時から内容を考えはじめ、1カ月前になると実習担当の中村先生に指導を受け、プログラムを綿密に計画しました。
前日までに何度もイメージトレーニングを行い、入念に準備を重ねてきたのに、当日になると極度の緊張と「時間内で終わらせなければ」という焦りで、プログラム通りにはいきませんでした。
予定時刻より早く終わってしまったのです。
そんな時、子どもたちが私の焦りを知ってか知らずか「先生! おさかなつりありがとう」「すごくたのしかったよ、先生!」と口々に言ったのです。その一言ですべてが吹っ飛んでしまいました。
やっぱり保育士はいいなぁ―――この瞬間、改めて思いました。

私は昔お世話になった幼稚園の阪田先生と今でも文通をし、1年に1度はお会いしています。“とにかく明るくて優しい”阪田先生は目標であり、私も“子どもの心にず〜っと残る保育士”になりたいといつも思っています。
今回の保育所実習を経て、少しは度胸が付きました。しかし実際に保育士として勤めるとなると、あの「午前の活動」は毎日のこと。 どんなときでも動揺することないように、手遊び、歌、スキンシップなどのレパートリーを増やさなければなりません。手遊びのレパートリーは10種類、卒業までに100種類できるようにしたい……ってちょっと言いすぎかな。でも50種類は最低頑張ります!
阪田先生のような保育士になるために――

春原佐友里さん 思い通りにいかない現実、悩んだことで一皮むけた
保育福祉科3年 堤 守さん

それは、実習先の子どもを注意した時のこと。
2月2日から12日間、私は児童養護施設実習に行った。
禁止されている“枕投げ”を子どもがやっていたので注意したのだが、一向にやめようとはしない。
やがて枕だけではなくサンダルを投げ始めると、それが運悪く他の子どもの頭に命中し、当たった子どもはうずくまって泣いてしまった。
私は実習生としてではなく、ひとりの大人としてかかわらなければと思い、その子どもを叱った。
「相手の目を見てきちんと謝ろうよ」と言ったが、子どもは謝らずに私を振り切ってその場を去っていった。
後にその子どもが注意されるとパニックになり自傷行為をすることを職員から聞かされて、怖くなった。
その子のことを何も知らずに叱ったこと、言うべきことは言わなければいけないこと――私は何を優先すべきか悩んでしまった。
しかし翌日になると、その子どもは昨日のことなど忘れてしまったようにケロッとして、今まで通り私に接してきたのだ。

自分の思い描いていた理想と現実はまだまだギャップはある。辛いこともあるが、楽しさややりがいもたくさんある。
いろいろ悩んだけれど、私はここでの経験を今後に活かしていきたいとプラスに考えた。

その出来ごとから少し経った頃、その子どもが「僕が悪かった」と謝罪したことを職員の方から聞いた。


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